高崎土木事務所・本木氏にインタビュー

群馬 建設ニュース

地域と連携し、群馬の安全と発展を目指す土木行政の現場から

群馬県高崎市にある高崎土木事務所に、今年度新たに着任した本木氏にお話を伺いました。高崎土木事務所への勤務は今回が初めてとのことですが、「所内には工務関係だけでも7つの係があり、さらに建築係も抱える大所帯。職員数も多く、責任の大きさを日々感じています」と話します。

群馬県と高崎市をつなぐ事業を、着実に

「高崎市と群馬県の両方に貢献できるようなインフラ整備を、地道に、丁寧に進めていきたい」と本木氏は力強く語ります。土木事務所というと裏方のイメージがありますが、地域の道路や河川、公園の整備を担う、まさに暮らしの土台を支える存在です。

また、「職員や建設業者の皆さんが、仕事にやりがいを持ち、誇りを持って取り組めるような環境をつくりたい」とも話してくれました。事務所内では、健康を大切にしながら、職員一人ひとりが自分の役割を果たし、チームとして一体感を持って仕事に臨む姿勢を大切にしているそうです。

所管する事業は河川整備から都市インフラまで多岐にわたる

高崎土木事務所が手がける事業は多岐にわたります。たとえば、烏川・碓氷川・井野川・鏑川といった大規模な河川の改修工事や調節池の整備。また、西毛広域幹線道路や高崎神流秩父線などのバイパス道路整備、歩道の整備、電線の地下化(電線共同溝)、砂防事業、都市公園の整備など、都市部から中山間地域まで地域全体のインフラを支える仕事を幅広く担当しています。

今年度はとくに、西毛広域幹線道路の「高崎工区」や「高崎安中工区」といったバイパス整備、そして井野川周辺の防災・減災対策事業を重点的に進める方針です。目標は「災害レジリエンス(強さ)No.1の地域づくり」。群馬県の県土整備プランに沿いながら、地域住民の理解と協力を得て、計画的に事業を推進していきたいと話しています。

過去の経験を原点に

本木氏のこれまでのキャリアでは、ダムに関わる業務が印象深いとのこと。中止となった「倉渕ダム」、再検証された「八ッ場ダム」など、難しい判断を伴う場面にも立ち会ってきました。「どんなときも、関係者や地域の方々の協力がなければ事業は進まなかった。今振り返っても、皆さんの支えがあってこそだった」と当時を懐かしそうに語ってくれました。

若手職員や建設業界へのメッセージ

これからの時代を担う若手職員に向けては、「失敗を恐れず、チャレンジ精神を持って前向きに行動してほしい。そして、技術や知識は一朝一夕で身につくものではないから、焦らずじっくり経験を重ねていくことの大切さを知ってほしい」とエールを送ります。

また、群馬県の建設業界に対しては、「インフラ整備や維持管理だけでなく、災害時には地域の守り手として、暮らしと経済を支える存在。その力を維持するためにも、平時からの備えや組織力の強化が大切です」と語りかけます。

プライベートでは山登りや庭木の剪定を楽しむ

趣味について尋ねると、笑顔で「最近は山登りにハマっています」と答えてくれました。「腰痛対策で歩き始めたら、気づけば山に登るようになっていました」とのこと。また、コロナ禍をきっかけに始めた庭木の剪定も続けており、「素人なので、つい切りすぎてしまう」と笑いながら話す姿が印象的でした。

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