埼玉県越谷市に本拠地を構える男子プロバスケットボールチーム「越谷アルファーズ」が、観客席数5,000席以上の新アリーナ建設を計画しています。これは、2026年秋から新たに始動するBリーグの上位カテゴリー「B.PREMIER(Bプレミア)」への参入を見据えたものです。
現在使用されている越谷市立総合体育館(収容人数:約4,472人)では、B.PREMIERが定める「収容人数5,000人以上」という条件を満たしていないため、新たな本拠地の整備が急務となっています。
新アリーナはどこに? 候補地は「越谷レイクタウン」
越谷アルファーズは、2024年3月に越谷市に対して要望書を提出。市が所有する越谷レイクタウン内の「水辺のまちづくり館」および隣接地(約1万㎡)の活用を提案しました。
この場所は、ショッピングモールや公園などが整備された人気エリアであり、交通アクセスも良好。新アリーナ建設が実現すれば、試合観戦だけでなく、地域住民や観光客が日常的に楽しめるエンターテインメント空間としての活用が期待されています。
また、施設には防災拠点としての機能も持たせることが想定されており、平常時はスポーツ・レジャー施設、災害時には地域住民の安全を守る場としての活用が検討されています。
建設のスケジュールは?
越谷アルファーズは、2029~2030年シーズンからのB.PREMIER参入を目指しています。そのためには、2027年度中の着工が必要とされており、現在、地元自治体や関係企業と協議を進めている段階です。
また、このプロジェクトの検討支援業務は、デロイトトーマツグループに委託。施設の整備手法や運営体制、資金調達の方法など、実現に向けた基本計画の策定が行われています。
福田晃越谷市長は、「新アリーナの建設には多くの課題があり、特に用地の確保は重要なポイントの一つ。詳細を伺いながら慎重に検討したい」とコメントしています。現在も引き続き、行政とクラブ側の間で話し合いが続いています。
建設業界への影響と地域経済の可能性
このような地域密着型の大規模施設の建設プロジェクトは、地元の建設業界にも大きな影響を与えます。設計・施工・設備などの各分野において、多くの企業が関わることが予想され、雇用や地域経済の活性化にもつながります。
また、完成後のアリーナはスポーツイベントに限らず、音楽ライブや展示会など多目的に利用できることが想定され、年間を通じて多数の来場者を呼び込む可能性があります。
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