【建設ニュース】三重県鳥羽市が鳥羽駅周辺エリア再生ビジョンを策定へ|2040年を見据えたまちづくり

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鳥羽駅周辺エリアの再生に向け、ビジョン策定スタート

三重県鳥羽市では、観光と地域活性化を目指して「鳥羽駅周辺エリア再生ビジョン」の策定作業を進めています。
この取り組みは、建設業界でも注目される最近のニュースのひとつです。
2040年を目標に、自然、観光、防災といった多角的な視点を取り入れ、鳥羽駅周辺エリアの未来像を描いていきます。


鳥羽駅周辺が抱える現状と課題

鳥羽駅周辺には、全国的に有名な観光スポットが数多くあります。
例えば、ミキモト真珠島鳥羽水族館鳥羽マリンターミナルなどがあり、観光資源は非常に豊富です。
さらに、鳥羽市役所鳥羽城跡も近接し、歴史的な価値も高いエリアとなっています。

しかし一方で、観光施設や店舗の老朽化が進み、十分なにぎわいを生み出せていない現状があります。
また、地震や台風といった自然災害への対策不足も大きな課題となっています。


再生ビジョンのテーマと具体的な取り組み案

鳥羽市では、こうした現状を踏まえ、次のようなテーマと具体策を掲げています。

  • にぎわい創出
    → 鳥羽駅周辺や佐田浜地区に、観光客と市民が集まる公共空間を整備
  • 防災強化
    → 鳥羽マリンパークを再整備し、防災拠点としての機能も兼ね備える
  • 文化継承
    → 鳥羽城跡や旧鳥羽小学校跡を利活用し、歴史的価値を未来へつなぐ

加えて、中心市街地(岩崎通り・錦町通りなど)では、交通広場の再編成によるエリア内交通の利便性向上も検討されています。
観光・防災・交通インフラを一体的に見直すことで、持続可能なまちづくりを進める考えです。


3地区ごとに具体的な将来イメージを検討

本年度は、エリアを3つに分けて、より具体的な将来イメージを描きます。

  1. 海側エリア(鳥羽駅・佐田浜地区)
  2. 中心市街地エリア(岩崎通り・錦町通り)
  3. 歴史エリア(城山公園・鳥羽城址地区)

それぞれの地区で、具体的な施策を検討し、2030年代から2040年に向けたロードマップ推進体制を整備していきます。


スケジュールと担当企業

今後のスケジュールは以下の通りです。

  • 2024年11月:ビジョン素案をまとめ、市民意見を募るパブリックコメント実施
  • 2026年3月:最終版ビジョンを策定予定

ビジョン策定業務には大手設計会社である日建設計が、事業マネジメント支援にはURリンケージ(都市再生機構グループ)が携わっています。
大手企業による支援を受けることで、実現性の高い計画づくりが期待されています。


まとめ:観光と防災の両立を目指す鳥羽市の挑戦

鳥羽市の再生ビジョン策定は、観光都市ならではの強みを生かしながら、防災・交通・文化保存といった課題に取り組む先進的なプロジェクトです。
建設業界においても、今後の具体的な施策展開に大きな注目が集まりそうです。

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