【建設ニュース/松山市】JR松山駅前に「バスタ」整備へ本格化、2025年度から事業計画の検討開始

全国 建設ニュース

JR松山駅前に新たな交通拠点「バスタ」の整備が進展――国と自治体が連携し、2025年度から事業計画の検討が始まります。

松山市と関係機関は、JR松山駅(愛媛県松山市南江戸1丁目)の駅前エリアに、集約型の公共交通ターミナル「バスタ」を整備する計画を進めています。この「バスタ」とは、バスや鉄道、タクシーなどの交通機関が集まるハブとなる施設で、全国で整備が進められている注目のインフラプロジェクトです。

2025年度には、いよいよこの計画が「整備方針の検討」から「具体的な事業計画の検討」へとステージアップします。国土交通省四国地方整備局は4月1日、「2025年度の道路調査の見通し」を公表し、その中で松山都市圏を交通拠点強化の対象とし、計画の検討に本腰を入れる姿勢を示しました。

背景には市民の利便性向上と交通の効率化

松山駅周辺では、従来から交通機関の乗り継ぎが不便とされており、駅とバス乗り場が離れていたり、観光客にとって分かりにくいという声も上がっていました。今回の整備計画が実現すれば、バスやタクシー、レンタカー、自転車など、あらゆる交通手段が一カ所に集まることで利便性が大幅に向上すると期待されています。

この構想のスタートは、2022年5月に松山市が設置した「松山駅交通拠点機能強化検討会」。その後、2023年11月には国、県、市の三者が「松山駅交通拠点機能強化整備方針」を取りまとめ、愛媛県バス協会を含む三者合意も実現しました。

さらに、2025年1月には野志克仁市長らが国土交通省を訪れ、検討段階の格上げを要望。これが受け入れられる形で、次のフェーズに移行することになったのです。

今後の進め方と関係機関の連携

この事業の中心となるのは、四国地方整備局松山河川国道事務所。現在、交通結節点(交通機関が交わる場所)の整備や運営の方法、さらには将来的な効果に関する基本的な検討を進めており、実際の業務は「長大・日本総合研究所JV」に委託されています。

今後は、2025年度に事業計画の詳細な検討を進めるため、外部のコンサルティング会社に新たな調査業務を委託する予定です。

松山駅周辺の都市開発が加速する中で、この「バスタ」整備はまちづくりの重要な一歩となるでしょう。交通の利便性が上がれば、市民だけでなく観光客やビジネスマンにとっても松山がさらに魅力的な都市になることが期待されます。

タイトルとURLをコピーしました