高区送水場の改修工事が本格化へ|沼田市で送水ポンプや送水管の設備を刷新

群馬 建設ニュース

群馬県沼田市は、老朽化が進んだ高区送水場の施設改修工事に着手する計画を発表しました。対象となるのは「送水ポンプの更新工事」「電気設備工事」「送水管の補強工事」の3件で、いずれも2025年5月ごろに一般競争入札で公告される予定です。

この取り組みは、「群馬 建設」関連のニュースとしても注目されており、地元の水道インフラを支える重要な整備事業となっています。


改修の背景|水道使用量の増加と設備の老朽化

改修工事の対象となる高区送水場は、沼田市下久屋町の「沼田浄水場」から東に約2kmの場所に位置しています。ここには250立方メートルの高架水槽があり、横塚地区・久屋原地区・下久屋地区の一部に水を供給しています。

この地域では、近年宅地開発が進み、水道の使用量が増加傾向にあります。加えて、「沼田横塚産業団地」への企業進出も予定されており、今後さらに水の需要が増えることが予想されています

また、既存のポンプは耐用年数を大きく超えており、これまでも維持管理には多くの手間がかかっていました。こうした背景から、設備の更新が急務となっていました。


工事の内容と予算規模|合計で約2億6600万円

今回の改修工事では、以下の3つの工種が予定されています。それぞれ当初予算からの確保が済んでおり、沼田市は同時期の発注に向けて準備を進めています。

① 送水ポンプ更新工事(予算:1億6,500万円)

  • 既設のポンプ3基をすべて更新
  • 形式は「片吸込多段渦巻ポンプ」を採用
  • 揚程(圧力をかけて水を持ち上げる高さ)は100m→120mへ強化
  • 吐水量(1分あたりの送水量)も1立方m → 1.5立方mへ増加
  • 工種は「水道施設工事」として発注予定
  • 工期は約10カ月を想定

これにより、将来的な水需要の増加にも対応可能となります。

② 電気設備工事(予算:5,720万円)

  • ポンプの更新に伴い、制御盤の改良を実施
  • 電気系統や各種制御部品も新たに調整
  • 水道施設の中でも重要な制御系の近代化を図ります
  • 工期は送水ポンプ更新と同じく約10カ月を予定

③ 送水管補強工事(予算:4,400万円)

  • 新しいポンプで水圧が上昇することにより、既存の管にかかる負荷も増大
  • 下久屋地区から沼田浄水場までの約2km間にある8カ所を重点的に補強
  • 主な施工方法は、鋳鉄製の離脱防止金具を取り付ける方式
  • 当初は送水管全体を新たに布設する案も検討されたが、コストや効率を考慮して補強工事に変更
  • 8カ所を一括発注し、工期は約5カ月を想定

設計は大手コンサルが担当|今後の展望

この事業の設計業務は、水インフラに強い大手コンサルタント会社であるNJS株式会社(本社:東京都港区)が担当。2023年度に基本設計、2024年度に詳細設計を終えています。

今回の工事が完了すれば、高区送水場の大規模な改修はひと段落し、今後10年以上にわたって安定した水供給が可能となる見込みです。


地元企業の活躍にも期待|群馬の建設業界に注目

今回の工事は、「群馬 建設 ニュース」としても重要な話題です。複数の工種が一斉に発注されることから、群馬県内の建設会社にとっても受注のチャンスとなっています。特に、設備工事や配管工事に強い地元業者の積極的な参加が期待されます。

沼田市のような地方自治体が、将来を見据えたインフラ投資を行うことで、地域全体の活性化にもつながると考えられます。

タイトルとURLをコピーしました