【建設ニュース/最近の注目工事】羽田空港アクセス鉄道の開削部工事がスタートへ|総額118億円で鹿島JVが受注

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国土交通省関東地方整備局は、羽田空港へのアクセス向上を目的とした新たな鉄道整備に着手します。
このたび発表されたのは、「令和6年度 東京国際空港 空港アクセス鉄道開削部(ターミナル北連絡橋部)他 躯体築造工事」に関する内容で、鹿島建設を中心とするJV(共同企業体)が総額118億1398万9000円(税込)で受注しました。契約日は2025年3月25日、施工期間は2029年3月23日までの約4年間にわたります。

注目ポイント①|羽田アクセス線の一部を担う重要な工区

今回の工事は、羽田空港への新たなアクセス手段として計画されている「羽田空港アクセス線(仮称)」の一部。
とくに空港ターミナル北側に位置する北連絡橋付近の地上~地下部分(開削部)を対象に、鉄道トンネルの躯体(構造体)を構築します。

開削工法とは、地表を掘り下げて構造物をつくり、再び地面を戻す手法で、都市部や空港内など狭隘な条件下でも施工が可能です。今回の工区では、モノレールトンネル直上や道路橋の直下といった高難度エリアの施工が予定されており、特に高度な技術力が求められています。

注目ポイント②|技術提案型プロポーザル+ECI方式を採用

本工事に先立ち、国交省は2023年11月に技術提案型のプロポーザル方式を実施。その結果、鹿島建設・東亜建設工業・あおみ建設の3社によるJVが選ばれました。

今回の契約は「ECI方式(アーリー・コントラクター・インボルブメント)」と呼ばれる手法が採用されているのも特徴です。これは、施工を担当する企業が設計段階から技術的な支援を行う方式で、計画段階から実施工に至るまで一貫してプロジェクトに携わることで、より効率的かつ安全な工事を実現できると期待されています。

価格交渉などは、基本協定に基づき随意契約(公募によらない契約)で実施されました。なお、予定価格は118億2039万1000円だったため、実際の契約価格との差は約64万円と、精度の高い見積もりと調整が行われたことが伺えます。

羽田アクセス線の今後に注目

羽田空港へのアクセス向上は、訪日観光客の増加やビジネス需要に対応する重要インフラとして位置づけられています。
このプロジェクトは、鉄道会社や自治体だけでなく、空港利用者や周辺地域の住民にとってもメリットの大きい取り組みです。

今後も、羽田アクセス線の進捗状況や関連工事の動向に注目が集まることでしょう。
「建設 最近」や「建設 ニュース」などに関心のある方にとっても、見逃せない話題といえます。

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