【建設ニュース】千代田区・内幸町一丁目街区で再開発が本格始動!清水建設が南地区施設に着工

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東京都心の再開発がまた一歩前進しました。2025年4月1日、東京都千代田区の「内幸町一丁目街区南地区」において、新たな大型施設の建設工事がスタートしました。施工を担当するのは、ゼネコン大手の清水建設です。

この工事は「TOKYO CROSS PARK構想」という大規模再開発プロジェクトの一部。日比谷公園のすぐ隣という立地を活かし、公園との一体的な街づくりが進められています。完成は2029年3月を予定しており、これから数年間にわたり、注目を集める建設現場となるでしょう。


南地区は地上46階建て・高さ230mの超高層ビルを建設

着工した南地区には、地上46階・地下3階、高さ約230メートルの超高層ビルが建設されます。延べ床面積は約29万平方メートル。これは東京ドーム約6個分に相当する大規模な建物です。

ビルの構造は、地上部は鉄骨造(S造)、地下部は鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)で設計されており、強度と耐震性にも優れています。

地下部分は、都営地下鉄内幸町駅やJR新橋駅と直結予定で、アクセスの良さも抜群です。


商業・ホテル・オフィスが共存する複合施設に

この新施設は、多様な用途を持つ複合ビルとして開発されます。

  • 低層階(地下〜10階程度)には、ショッピングや飲食が楽しめる商業施設、そして宿泊ニーズに応えるホテルを配置。
  • 11階以上の高層階は、最新設備を備えたオフィスエリアとして整備され、国内外の企業誘致を目指します。

ビジネス、観光、地域住民の利便性向上など、さまざまなニーズに対応した都市型の開発が進められています。


ペロブスカイト太陽電池で、建物全体が”発電所”に

このプロジェクトの大きな特徴は、最新の再生可能エネルギー技術を積極的に導入している点です。

特に注目されているのが、「ペロブスカイト太陽電池」を使用した壁面発電。これは、軽量で曲げられる性質を持つ次世代型の太陽電池で、建物のスパンドレル部(柱と床の間の隙間)に設置されます。

この仕組みにより、1000kW以上の発電能力が見込まれており、一般的なメガソーラーと同等の規模になります。再生可能エネルギーの推進を支援する国の補助事業「NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)」にも採択されています。

さらに、エアフローウインドーの導入などにより、建物全体の省エネ性能も強化され、ZEB Ready(ゼブ・レディ)基準という高いエネルギー効率水準を達成する計画です。


中地区・北地区も大型プロジェクトが進行中

この「TOKYO CROSS PARK構想」は南地区だけではありません。他のエリアでも大規模な建て替えや再開発が進んでいます。

中地区(NTT日比谷ビル跡地):

  • 名称:セントラルタワー
  • 規模:地下6階・地上48階、延べ床面積36.1万平方メートル
  • 施工:竹中工務店
  • 竣工予定:2029年2月

北地区(帝国ホテル):

  • 東側の「東京タワー館」は2024年6月に閉館済み。
  • 本館は2031年度から建て替えを行い、2036年度の完成を目指しています

まとめ:東京都心の再開発が生み出す新たな価値

今回の南地区の着工は、東京都心における都市再生の象徴的な一歩といえます。超高層ビルの建設や最新技術の導入により、ビジネス・観光・暮らしの質が大きく向上することが期待されています。

「最近の建設ニュース」を探している方にとって、今回の再開発はまさに注目のプロジェクトです。今後も続々と進行する各地区の動向にも注目です。

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