館林市は、市役所庁舎(館林市城町1-1)の事務所フロアにおける空調設備の更新工事を計画しています。2025年度の早い段階で、条件付き一般競争入札による公告を予定しており、2カ年工事を一括で契約する形となります。総工事費は5億8176万4000円を計上しており、2025年度の工事費に加え、2026年度の債務負担行為も含まれています。設計は東京都新宿区に本社を構える桂設計が担当し、工事の完了は2026年度末を予定しています。
老朽化した設備の更新で快適な環境を
館林市役所の庁舎は、鉄筋コンクリート造(RC造)地下1階・地上5階建てで、延べ床面積は9714㎡あります。1982年に竣工しており、40年以上が経過したことで設備の老朽化が進んでいました。特に空調設備については、一部で不具合も見られることから、建物の長寿命化を図るために今回の工事が計画されました。
庁舎は行政サービスを提供する重要な施設であるため、業務を継続しながらの施工が求められます。すでに1階ロビー、3階の議場、5階の会議室・特別室については空調更新工事が完了しており、今回の工事では、それ以外の事務所フロアを対象に設備更新が進められます。
具体的な工事内容
今回の工事では、現在使用している吸収冷温水機系統の空調設備について、エアハンドリングユニット(AHU)やファンコイルユニット(FCU)を含めた主要設備の更新が行われます。撤去される設備は以下の通りです。
- 吸収冷温水機
- 冷却塔
- エアハンドリングユニット(AHU)
- ファンコイルユニット(FCU)
- AHU系統冷水1次・2次ポンプ
- FCU系統冷水1次・2次ポンプ
- 冷却水ポンプ
- 冷温水配管 など
また、現行の空調設備は集中管理方式となっていますが、改修後は個別管理方式へと移行し、より柔軟な温度管理が可能になります。さらに、室外機は従来のものからマルチタイプへ更新される予定です。新たな空調設備には、ガスヒートポンプ(GHP)と電気ヒートポンプ(EHP)の両方を組み合わせることで、効率的なエネルギー活用を実現します。
過去の工事と比較
館林市役所では、2017年度にも2カ年工事として空調更新が実施されており、その際は館林市の河本工業が受注しました。今回の工事では、事務所フロアの空調設備を中心により広範囲な更新が計画されており、快適な執務環境の確保を目指します。
市役所は、市民が訪れる場所であり、職員が快適に働くための環境づくりが重要です。今回の空調更新工事により、館林市役所の快適性が向上し、より良い行政サービスの提供につながることが期待されます。