群馬県吉岡町(柴﨑德一郎町長)は3日、2025年度の当初予算案を発表しました。今回の予算では、新たな産業団地整備や給食センターの建設、吉岡中学校の改修工事など、さまざまな建設事業が盛り込まれています。町の発展と住環境の向上を目指し、具体的な計画が進められています。
産業団地整備で道路インフラを強化
吉岡町では、新たな産業団地の開発が進行中です。その一環として、主要幹線道路の整備が行われます。今回の予算では、産業団地内を縦断する(仮称)町道池端・南下線の設計委託料に3,294万円、東西を結ぶ町道大久保・南下線の設計委託料に750万円を計上しました。
- 町道池端・南下線
- 新設区間:約585m
- 道幅:13m
- 主要ポイント:午王頭川を跨ぐ橋梁(延長14.7m、幅13m)の建設計画
- 橋梁の設計については、前橋市と協議の上で進められます。
- 町道大久保・南下線
- 新設区間:約220m
- 道幅:10m
- 既存道路の改良工事も含む
産業団地周辺の道路整備が進むことで、物流の利便性が向上し、企業誘致にも大きなプラスとなるでしょう。
新しい給食センター建設に向けた準備が本格化
町では、明治小学校の北東側の敷地を候補地とする新規給食センターの建設を進めています。2025年度の予算では、発注支援業務委託料として1,897万5,000円が計上されました。
- 現段階の進捗
- 基本計画・整備事業化の調査:建設技術研究所(東京都中央区)が担当
- 用地測量・地質調査・事業認定申請書作成:アイ・ディー・エー(高崎市)が担当
- 9月末までに調査結果をまとめ、発注方法(設計・施工の一括発注か分離発注か)を決定
新しい給食センターが完成すれば、より衛生的で効率的な給食提供が可能となり、町の教育環境が向上することが期待されます。
吉岡中学校の渡り廊下改修工事
吉岡中学校では、北校舎2階と体育館をつなぐ渡り廊下の改修工事が行われます。
- 既存廊下:S造(鉄骨造)、面積45㎡
- 新設廊下:同規模の設計でリニューアル
- 設計担当:亦野建築設計事務所(前橋市)
通学時や体育館への移動の安全性・利便性が向上する見込みです。
下水道事業も推進
上野田、北下・南下、小倉の3地区で進めている公共下水道農業集落排水事業に関しても、予算が計上されました。
- 工事費:1億9,388万7,000円
- 主な工事個所
- 北下・南下地区農業集落排水処理施設(北下1131-5)周辺
- 南下地区の田中交差点付近
この工事により、下水道の利便性が向上し、住環境の整備がさらに進むと考えられます。
道路・インフラ整備も強化
道路の維持管理や補修工事にも重点が置かれています。
- 道路長寿命化補修工事費:3,755万5,000円
- 道路維持補修工事費:3,250万5,000円
- 明治小学校北校舎の空調設備更新工事(設計委託料):499万4,000円
老朽化した道路やインフラの改修を行うことで、より安全で快適な生活環境が整備されます。
2025年度の予算規模と建設事業費
今回の当初予算案では、
- 一般会計予算総額:90億4,900万円(前年度比+7億4,200万円)
- 普通建設事業費:4億1,325万9,000円(前年度比−22.9%)
となっています。普通建設事業費は減少傾向にあるものの、重点的なインフラ整備や新たな公共施設建設のための予算が確保されており、町の発展に向けた投資が続いていることが分かります。
まとめ
2025年度の吉岡町の建設関連予算には、産業団地のインフラ整備、給食センターの建設、学校施設の改修、下水道事業、道路補修など、多岐にわたる事業が含まれています。特に、産業団地の開発や給食センターの整備は、地域の発展や住民サービス向上に大きく貢献するものと期待されます。
今後も、群馬県内の建設業界の動向に注目し、最新情報をお届けしていきます。