藤岡市(新井雅博市長)は2月14日、2025年度の当初予算案を発表した。今回の予算では、公園のリニューアルや公共施設の改修、インフラ整備など、建設関連の事業に重点が置かれている。一般会計の総額は314億1000万円と、過去最大規模となり、前年度比4.8%(14億5000万円)増加した。
土と火の里公園のリニューアルに向けた基本計画を策定
藤岡市内にある土と火の里公園(敷地面積約1.8ha)は、陶芸やガラス工芸などの工業体験ができる施設として1993年に開設された。老朽化が進んでいることから、リニューアルに向けた基本計画の策定が始まり、計画策定費として443万円が予算化された。
庚申山総合公園の改修工事
藤岡市の代表的な公園である庚申山総合公園では、大規模な改修工事が進められる予定だ。今回の予算では、
- 運動施設の改修工事に向けた設計業務委託費として1744万6000円
- 公園全体の改修事業費として5209万円
が計上された。
改修計画には、2028年の国民スポーツ大会(旧国体)に向けた芝生の張り替えや、長寿命化計画に基づくエントランス広場の改修設計などが含まれている。また、設計業務とは別に、多目的広場の照明設備の改修も予定されている。
みかぼみらい館の改修—バリアフリー化も推進
藤岡市の文化施設みかぼみらい館では、空調設備の更新やバリアフリー化を目的とした改修工事が行われる予定だ。今回の予算では、8376万円が確保された。
この工事により、館内の快適性が向上し、高齢者や障がいのある方々も利用しやすい施設となることが期待される。
インフラ整備—小林地区で農地改良と道路拡幅
小林地区では、農地の利用環境を改善するための小林農地耕作条件改善事業が実施される。この事業では、
- 主要地方道藤岡本庄線と市道117号線(駅東大通り)の小林西交差点北東側約8.6haが対象
- 道路の拡幅工事
- 用排水路の整備工事
などが予定されている。この測量・設計業務は、前橋市の藤和航測が担当する。
偕同苑(火葬場)の解体工事—新火葬場の供用開始後に着手
市内の火葬場である偕同苑(かいどうえん)の解体工事は、新しい火葬場の供用開始後に実施される予定だ。解体工事費として1億4597万円が計上されている。
新しい火葬場は、
- 火葬棟:鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)、平屋建て、延床面積487.15㎡
- 式場棟:鉄骨鉄筋コンクリート造、2階建て、延床面積527.45㎡
の規模となる。解体工事の設計業務は、前橋市の丸進建築設計事務所が担当している。
県営の農業・農村整備事業(山崎・上大塚地区)
群馬県が進める農地整備事業として、山崎・上大塚地区(約25ha)のほ場整備が計画されている。今回の予算では、
- 希少生物や植物の調査
- 調査設計業務
に関する費用が盛り込まれた。
公共施設のLED化推進—学校や歴史館も対象に
市内の公共施設の省エネルギー化を進めるため、公共施設LED化推進事業が新規事業として位置づけられた。予算額は211万円で、市内の小中学校や藤岡歴史館の照明をLEDに切り替える工事が行われる。
まとめ
新井市長は「将来に向けて躍動する藤岡創生予算となった」と述べており、2025年度の予算は、公園整備や公共施設改修、農業・インフラ整備といった建設関連事業に重点を置いた内容となっている。
群馬県藤岡市の今後のまちづくりに注目が集まる。