清水建設、溶接ロボットの機能を大幅改良 – 作業量10%超増加

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清水建設、溶接ロボットの進化

清水建設は、現場作業の効率を大幅に向上させる新型溶接ロボットを開発しました。この新型ロボットは、作業効率を高め、熟練の溶接技能者に近い精度で作業が可能です。特に、作業量が10%以上増加するなど、建設現場の生産性向上に寄与しています。

新しい溶接ロボットの特徴

改良されたロボットは、「Robo-Welder」として知られ、元々6軸だったアームを7軸に進化させ、作業範囲が大幅に広がりました。これにより、大きな鉄骨柱などの溶接作業でも、ロボットが柱の両側に設置され、全周溶接が可能となりました。従来のロボットでは不可能だった場所でも溶接作業ができるようになったのです。

熟練技能者に近いトーチ動作の実現

新しいロボットは、熟練の溶接技能者の動きを模倣できるほど精度が高いです。トーチの動きをスムーズにし、溶接線に合わせてトーチの角度を調整できるようになりました。これにより、溶接部位の精度が向上し、溶接品質を確保できます。さらに、溶接材料の送り出し速度やトーチの移動速度も自動で調整されるため、現場での作業効率が一層アップしました。

効率的な協業体制と生産性向上

この新型ロボットは、溶接技能者との協業による作業効率の向上を実現しています。技能者が品質チェックやスラグ(溶けた金属のカス)の除去作業を担当し、ロボットが溶接作業を行うことで、作業のスピードと品質が両立します。これにより、作業量が1日あたり10%以上増加し、1人の技能者がロボット2台を操作することが可能になります。さらに、習熟すれば1人の技能者で4台のロボットを同時に操作できるようになります。

実証試験と今後の展開

この新型ロボットは、東京都内の大規模複合施設の現場で実証試験が行われ、その効果が確認されました。今後は、さらに多くの現場で活用される予定です。この技術革新により、清水建設は建設現場における作業効率を飛躍的に向上させ、品質を確保しながら生産性を大幅に改善することが期待されています。

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