東北学院多賀城キャンパス跡地の再開発計画:市が都市計画変更案を発表

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宮城県多賀城市は、東北学院大学多賀城キャンパスの跡地に関する再開発計画を進めています。このキャンパスは、すでに仙台市若林区の五橋キャンパスに移転しており、現在、その跡地をどのように再活用するかが検討されています。今回、市が発表した都市計画用途地域と地区計画の変更案は、再開発の方向性を示す重要な一歩です。

再開発の中心となるエリア

再開発が行われるのは、「中央一丁目地区」と呼ばれる約11.6ヘクタールのエリアです。この地区は、多賀城市の中心市街地に位置しており、JR仙石線の多賀城駅から徒歩圏内という便利な立地です。再開発の中心となるのは、ミサワホームとそのディーラーである東北ミサワホームです。彼らは、地域住民の生活環境を向上させるために、住宅、商業施設、医療・保育施設などを複合的に配置する計画を立てています。

新しい都市型の街づくり

再開発エリアは、3つの主要エリアに分かれています:

  1. 住宅エリア:このエリアでは、周囲の景観を活かした住宅地が整備されます。高層マンションや一戸建て住宅など、多様な住まいが提供される予定です。これにより、住みやすい環境が整い、住民の生活の質が向上します。
  2. 商業・にぎわいエリア:ここでは、都市型分譲マンションとともに商業施設が整備され、地域経済の活性化が図られます。ショッピングモールや飲食店など、多世代に対応した施設が集まる予定です。
  3. 健康増進エリア:市民の健康づくりを支えるために、スポーツ施設や公園などが整備される予定です。特に注目されるのは、北東部に予定されている複合スポーツ施設です。この施設は、地域住民にとって重要な交流の場となるでしょう。

都市計画変更の概要

市は、再開発計画に合わせて都市計画を変更することに決めました。まず、エリアの東南部(約8.5ヘクタール)は、現在の「第1種中高層住居専用地域」から「近隣商業地域」に変更され、商業施設の誘致が進められます。これにより、既存の公共施設も利便性を高めるために改築が進められます。

また、テニスコートやサッカー場があった2.2ヘクタールのエリアは、第一種住居地域に変更され、住宅地として整備される予定です。敷地北東部にあった野球場跡地は、地区計画で「複合スポーツ地区」として整備され、今後は地域のスポーツ活動の拠点となる予定です。

ミサワホームの役割と目指す地域像

この再開発計画では、ミサワホームが主導して地域づくりを進めています。具体的には、一戸建て住宅160戸、分譲マンション200戸、商業施設、医療施設、子育て支援施設などが計画されています。これらの施設は、地域住民にとって便利で魅力的な生活環境を提供することを目的としています。

特に、ミサワホームが展開する「ASMACI(アスマチ)」というまちづくりブランドは、地域全体を「多世代に魅力的な地域拠点」として設計することを目指しています。この再開発計画が進めば、多賀城はより住みやすく、活気ある街へと変わるでしょう。

今後のスケジュール

市は2024年6月を目標に、都市計画変更の決定を行う予定です。その後、ミサワホームが具体的な整備スケジュールを発表し、再開発が本格的に始動することになります。市民や利害関係者からの意見を募るため、変更案は4月24日まで市役所で縦覧されます。

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