東京・板橋区、都市再生機構が高島平団地再生計画を本格化

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東京・板橋区は、長年老朽化が進んできた「高島平団地」の再生に向けた本格的な取り組みを開始します。この高島平団地は、完成から40年以上が経過し、住民の生活環境改善が急務となっています。都市再生機構は、新たに建設する超高層住宅と合わせて、団地全体の再整備を進め、地域の活性化を図ります。

高島平団地再生計画の背景

高島平団地は「東洋一のマンモス団地」とも称され、広大な敷地に多くの住居がありますが、年々建物の老朽化が進んでおり、住民の安全や生活環境の改善が求められていました。今回の再生計画は、団地住民の転居を進めつつ、既存の建物を順次建て替えることで、地域の機能強化を目指しています。

旧高島第七小跡地に超高層住宅を建設

再生事業の一環として、まず着手するのが「旧高島第七小跡地」での超高層住宅の建設です。敷地面積は約1万1791平方メートルと広大で、ここに新たな高層住宅が立ち上がります。この住宅には、防災機能を備えた設備が整えられ、災害時にも地域住民が安心して暮らせるような環境作りが進められます。

防災機能を備えた住環境の提供

新しい超高層住宅には、災害時に活用できる防災機能を備え、多世代が安心して暮らせる住環境を提供することが重要な目的となっています。例えば、非常時に備えた広場や避難経路、地域の防災リーダーと連携した支援体制などが整えられます。これにより、住民同士の助け合いの意識が高まることが期待されます。

地区計画の決定と今後のスケジュール

2025年度には、旧高島第七小学校の解体工事設計が行われ、2026年度には解体工事が着手される予定です。また、この計画を進めるためには、地区計画の変更が必要となり、2023年に都市計画審議会で賛成多数のもと、計画案が可決されました。都市再生機構と板橋区は、この計画を通じて地域の再生を進めていきます。

「連鎖型都市再生」の手法で周辺地域も活性化

高島平団地の再生には「連鎖型都市再生」という手法が採用されています。これは、再整備地区を種地として活用し、周辺の建物更新を促進・誘導する方法です。地域全体の活性化を目指して、団地周辺の商業施設の整備や、住民同士の交流が促進される広場の設置が計画されています。

まとめ

高島平団地の再生計画は、板橋区の発展にとって重要な一歩となります。新たに建設される超高層住宅とその防災機能、さらには地域全体を見据えた「連鎖型都市再生」計画は、住民にとって安心で快適な生活環境を提供するためのものです。今後も進展を見守りながら、地域の活性化に貢献していくことが期待されます。

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