愛媛県大洲市が、新たな文化施設となる市民文化会館の実施設計を公表しました。この施設は、現在の老朽化した市民会館に代わるもので、2026年度に着工し、2028年度に完成、2029年度の開館を目指しています。
建物の構造は鉄筋コンクリート造を主体に一部鉄骨造を取り入れた地上4階建てで、延べ床面積は5,639平方メートルに及びます。建設予定地は大洲市東大洲198番地ほかの敷地(敷地面積:約1万6,780平方メートル)で、現市民会館(大洲891番地の1)とは別の場所になります。
メインホールは約640席!多目的利用を見据えた設計
新しい市民文化会館には、以下のような設備が整備される予定です。
- メインホール:639席
- サブホール:135席
- 音響・照明設備の充実
- バリアフリー設計
- 地域住民の交流スペース
このような施設設計により、音楽や演劇の公演だけでなく、講演会や市民イベント、学校行事など多目的に活用できる場としての機能が期待されています。
また、建物全体は緩やかな勾配を持つ大屋根に覆われたデザインとなっており、大洲市の自然環境や景観に調和した外観が特徴です。
建設工事費は約62億円、ZEB Readyの認証も視野に
建設費用は、物価高騰の影響もあり当初の見積もりから約1.09倍に増加し、約62億円(2025年3月時点)と見込まれています。
また、建物は省エネ性能の高い「ZEB Ready(ゼブ・レディ)」の認証取得を目指しており、環境にも配慮した先進的な公共施設として注目を集めています。
設計は「佐藤総合計画」が担当、設計費も予算に反映
設計業務は、建築設計の大手である株式会社佐藤総合計画が担当しており、2025年度の大洲市当初予算には、設計単価の見直し業務委託料として約301万7,000円が計上されています。
地域活性化に期待高まる
新しい市民文化会館は、地元住民にとって文化活動の拠点となるだけでなく、地域の魅力向上や観光資源としての活用も期待されています。完成後は、市民だけでなく県内外からの来訪者にも開かれた施設として、大洲市全体の活性化に寄与することが期待されます。