群馬県安中市(岩井均市長)は2025年度の当初予算案を発表しました。今年度の予算では、学校施設の改築やインフラ整備、公共施設の充実など、建設関連の事業に多くの予算が計上されています。特に、市の将来を支える基盤整備に重点が置かれており、市民の暮らしをより快適にするための施策が盛り込まれています。
一般会計は過去最大規模に
2025年度の一般会計予算の総額は326億2000万円で、前年から37億7300万円増、対前年度比13.1%増となりました。これは、市の合併後、過去最大の予算規模となります。
また、道路整備や公共施設の建設などに使われる普通建設事業費は65億6514万9000円と、前年より18億1670万8000円増(38.3%増)となり、安中市が積極的にインフラ整備を進める方針であることが分かります。
主要な建設関連の事業
① 安中小学校の給食室を改築
安中小学校では、給食室の建て替えが行われます。このプロジェクトには3億1587万8000円が計上され、従来の施設よりも規模の大きいS造(鉄骨造)の平屋建てとなる予定です。さらに、調理室や下処理施設などの設備を充実させ、「ドライシステム化」を導入することで、衛生管理を向上させる狙いがあります。
設計業務は前橋市の丸進建築設計事務所が担当しており、すでに進行中です。新しい給食室の導入により、児童により安全で衛生的な食事が提供されることが期待されます。
② 文化センター駐車場の増設
安中市の文化センターでは、駐車場の不足が課題となっていました。その解決策として、プールと既存駐車場に挟まれた敷地(1380㎡)に新たな駐車場を整備することが決定。これにより、文化センターを利用する市民の利便性が向上すると見込まれています。
このプロジェクトには3564万円が投じられ、すでに市が直営で設計業務を進めています。
③ マンホールポンプ監視装置の更新
市内には39カ所のマンホールポンプ施設があり、これらの施設を効率的に管理するために監視装置が設置されています。しかし、現在の監視装置は老朽化が進んでおり、クラウド型の新システムに更新することが決まりました。
この事業により、遠隔での監視・管理が可能になり、設備の故障やトラブルへの迅速な対応が期待されます。
④ ふれあいの家の施設整備
在宅の重度心身障害者向けデイサービス施設「ふれあいの家」において、機械浴槽の入れ替え工事および照明のLED化工事が行われます。
この整備には901万7000円が計上され、利用者が快適に過ごせる環境を整えることが目的です。
⑤ 道路・橋梁・河川の整備事業
市のインフラ整備の中でも、道路や橋梁、河川の改修は重要な事業です。以下のような予算が計上されました。
- 道路維持補修事業:5億1577万円
- 道路新設改良事業:3億412万8000円
- 橋梁維持補修事業:2億5950万6000円
- 河川改修事業:4914万2000円
老朽化した道路や橋の修繕が進められることで、市民の安全性が向上し、交通の利便性も高まるでしょう。
まとめ
2025年度の安中市の予算案では、学校施設の改築やインフラ整備、公共施設の充実といった多岐にわたる建設事業が計画されています。特に、「未来へつなぐ拠点づくり」をテーマに、長期的な視点でのまちづくりが進められています。
今後の具体的な工事スケジュールや進捗についても注目されるところです。安中市の建設ニュースとして、最新情報を引き続きお届けしていきます。