太田市、大島市営住宅の2期整備を始動へ|解体と新築計画が進行中【群馬 建設ニュース】

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太田市が進める「大島市営住宅集約化事業」の第2期整備が始まります。今回の計画では、老朽化が進むC棟とD棟を解体し、その跡地に新たな住宅を建設する方針です。

設計業務は、条件付き一般競争入札という形式で委託する予定で、近く公告される見通しです。具体的には、新築住宅の間取りや部屋の広さ、電気・機械設備の設計に加え、外構工事の一部についても詳細を詰めていく内容となっています。

また、解体工事については2025年秋ごろに公告予定。太田市は、C棟・D棟をまとめて一括で解体する計画で、今後はアスベスト調査や解体設計などを市が直営で進める見込みです。

建て替え後の新しい住宅は、木造2階建てのコンパクトな住棟を4棟建設する方向で調整が進められています。従来の5階建てRC造とは異なり、現代のニーズに合わせた小規模・低層タイプになるのが特徴です。

今回の整備にあたり、2024年度の当初予算では下記のように予算が組まれました:

  • 設計委託費:606万7,000円
  • 解体工事費:1億9,000万円
  • 2026年度までの継続事業費:3億9,709万8,000円

大島市営住宅の概要

対象となる「大島市営住宅」(太田市大島町312-1)は、1979年から1980年にかけて建設されたRC造5階建ての6棟構成。敷地面積は約12,778㎡で、各棟の延べ床面積はおよそ3,444㎡。総戸数は150戸で、間取りは2DK〜3LDK、専有面積は55.2㎡〜70.3㎡となっています。

既にA棟・B棟については、第1期整備で建て替え済みです。現在は新たな住戸への入居も始まっており、今後の2期整備ではC棟・D棟を対象にします。最終的には、残るE棟・F棟の集約化も検討されており、段階的に全体を刷新する計画です。

背景にある「人口動態の変化」

この事業の背景には、人口減少や高齢化、小規模世帯の増加といった社会の変化があります。市では今後、単身者や少人数世帯が入居しやすい住戸構成へと、市営住宅のあり方そのものを見直していく方針です。

今回建て替える住宅も、小さめの部屋数や、バリアフリー対応などを取り入れることで、幅広い世帯に対応できるような設計が期待されています。

第1期工事には群馬県内の企業が多数参加

なお、2023年度に実施された第1期整備工事では、以下のように地元・太田市の建設会社が多数参加しています。群馬県の建設業界にとっても注目のプロジェクトです。

  • 建築工事1工区:塚越建設
  • 建築工事2工区:大沢建設
  • 建築工事3工区:守屋建設
  • 建築工事4工区:吉田建設
  • 電気工事1〜4工区:野村電気
  • 機械設備工事1〜3工区:日研
  • 機械設備工事4工区:小林興業
  • 集会所建設工事:市川建設
  • 外構工事:工藤建設工業
  • 太陽光設備設置工事:福田電気工事
  • 既存集会所解体工事:コグレ
  • A・B棟解体工事:加藤建設興業

このように、市内外の企業による協力体制のもと、住環境の再構築が着実に進められています。

太田市の市営住宅再編は、今後の持続可能な都市づくりのモデルケースにもなり得るでしょう。今後の動きにも注目です。

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