下仁田町が2025年度当初予算を発表|駅前整備や防災施設の整備など、地域活性化に向けた建設事業が本格化

群馬 建設ニュース

群馬県下仁田町(町長:岩崎正春)が2025年度の当初予算を発表しました。今回の予算では、地域の暮らしやすさや観光活性化、防災力の向上を目的としたさまざまな建設事業に多くの予算が配分されています。特に注目されているのは、下仁田駅東側の整備を中心とした「街なか活性化事業」で、約2億9,600万円が計上されました。

下仁田駅前が新しく生まれ変わる「街なか活性化事業」

この事業では、上信電鉄・下仁田駅の東側エリアを整備し、駅前を町の新たな拠点にすることが目指されています。
整備される施設の中には、

  • 誰でも自由に利用できる「フリースペース」
  • 観光客向けの「観光情報コーナー」
  • 利便性を高める「公衆トイレ」
    などが設けられます。さらに、施設の東側には、下仁田町の歴史的な象徴でもある電気機関車「デキ1型」の展示スペース(屋根付き)も整備される予定です。観光資源の充実にもつながり、町全体の魅力向上が期待されています。

防災力強化に向けた「消防団詰所」と「防災研修施設」の新設

旧小坂小学校の校舎・体育館跡地には、新たに消防団の活動拠点となる詰所地域住民が防災について学べる研修施設が整備されます。

  • 詰所:木造平屋建て、床面積約100㎡
  • 防災研修施設:木造平屋建て、床面積約200㎡

これらの施設が完成すれば、災害時の対応力が強化されるだけでなく、日常的な防災訓練や研修もより実践的に行えるようになります。事業費として約1億1,430万円が計上されています。

学校体育館への空調設備導入も推進

児童・生徒の快適な学習・運動環境を整備するため、下仁田中学校体育館への空調設備設置工事も進められます。設備の仕様については今後の設計で決定される予定ですが、設計・施工管理費も含めて約1億1,033万円が計上されました。

加えて、下仁田小学校体育館にも空調設備の導入が計画されており、工事費約8,316万円、設計・施工管理費約932万円が予算に組み込まれています。

道路・河川・橋梁のインフラ整備も充実

道路整備にも重点が置かれており、いわゆる「過疎道路(基幹)」の改良工事には7,510万円が投じられます。
具体的には、

  • 町道0105号線の舗装改良
  • 町道1059号線の側溝布設替え
  • 町道2281号線の道路改良

といった工事が行われます。

また、河川整備では、

  • 天神沢川(東野牧地先):既存護岸をブロック積みへ改修+帯工の補強
  • 大泓沢川(中小坂地先):側溝の布設工事

これらにかかる費用は5,170万円となっています。

さらに、老朽化が進む橋梁の補修工事費として4,620万円も予算に盛り込まれており、安全なインフラ整備への取り組みが強化されています。

2025年度の予算総額は前年比13.5%増

下仁田町の2025年度一般会計予算は58億4,300万円(前年比13.5%増)と、大幅な増額となりました。なかでも建設関連にかかる「普通建設事業費」は前年比80.7%増の10億858万8,000円と、地域のインフラ整備とまちづくりに大きく予算が割かれていることが分かります。


今後もこうした建設事業の進展により、下仁田町の暮らしや観光、災害対策が大きく進化していくことが期待されます。群馬県内の建設動向として、今後も注目のエリアです。

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