群馬県みなかみ町は、地域の活性化を目的とした「かわまちづくり事業」の一環として、湯原地区に新たなカフェを建設する工事を一般競争入札で公告する予定です。カフェは、道の駅「みなかみ水紀行館」(湯原1681-1)に隣接する清流公園内に整備されるもので、地域住民や観光客がくつろげる空間を提供します。
今回の工事契約は町議会の審議対象となっており、2025年6月議会での承認を目指しています。発注は一括方式で行われ、事業費は3月の補正予算で8,725万円が繰越明許費として設定されました。
施設の特徴と設計
カフェは、鉄骨造(S造)の平屋建てで、床面積は54平方メートル。道の駅と清流公園のちょうど中間に位置し、自然豊かな環境を生かした設計が特徴です。建物には川を見渡せるデッキが設けられ、開放感のある空間となる予定です。
提供されるメニューには、地元の食材を活用した軽食が含まれ、観光客だけでなく地元の人々にも親しみやすい場所となることが期待されています。また、店内には20席の休憩スペースが設置され、ユニバーサルトイレ(多目的トイレ)も1基整備される予定です。
このカフェの設計は、前橋市に本社を置く技研コンサルが担当しました。
かわまちづくり事業の進捗状況
みなかみ町では、かわまちづくり事業の一環として、2021年度から3年間かけて清流公園内の池の整備を進めてきました。この工事は、町内に拠点を持つ須田建設が担当し、公園内の景観整備に貢献しています。
さらに、園内には傾斜を活用し、枕木を階段状に並べた休憩スペースの設置も計画されています。このスペースは、来園者が自由に休憩できるだけでなく、官民連携によるイベント開催など多目的に活用できるように設計される予定です。
事業全体の完成時期は2026年春ごろを予定しており、観光振興の拠点としての役割が期待されています。
かわまちづくり事業の目的と期待される効果
このかわまちづくり事業は、2019年度に国土交通省の「かわまちづくり支援制度」に登録され、河川空間の有効活用を目的とした取り組みです。公園や休憩施設の整備を通じて、
- 地域の魅力向上
- 自然を体験できる観光スポットの創出
- 水上温泉街やJR水上駅との連携強化
などを目指しています。観光客の増加に伴い、地域の飲食店や宿泊施設への経済波及効果も期待されています。
みなかみ町のこの新たな試みが、地域の活性化につながることが注目されています。