【群馬 建設ニュース】群馬県が推進する8つの重点整備事業とは?嬬恋バイパスなど2025年度に設計スタート

群馬 建設ニュース

群馬県県土整備部は、2025年4月から本格始動する「ぐんま県土整備プラン2025」に基づき、新たに8つの重点事業をスタートさせます。これらの事業は、群馬県内の道路ネットワークの強化や防災機能の向上、地域まちづくりとの連携を図る重要な取り組みとして注目されています。

2025年度には、上信自動車道「嬬恋バイパス整備」や主要地方道「熊谷館林線バイパス整備(利根川新橋)」において、橋梁予備設計が計画されています。今後の群馬県のインフラ整備に関わる大きな動きとなります。

上信自動車道 嬬恋バイパス整備 ― 山間部の安全性確保と防災強化へ

嬬恋バイパス整備は、嬬恋村の鎌原~田代までの約12kmを対象に、2車線道路として整備される予定です。現道区間は、2019年(令和元年)の東日本台風により国道144号「鳴岩橋」が流出した被害もあり、山間部の災害リスクが顕在化しています。

このバイパス整備では、災害時でも通行可能な「多重性の確保」や「防災機能の強化」に重点を置いています。2025年度には、橋梁の予備設計を地元の理解が得られた地区から順次実施予定で、沿線地域では地元説明会も開催される見込みです。

熊谷館林線(利根川新橋)バイパス整備 ― 約800mの新たな橋梁計画

埼玉県熊谷市と群馬県千代田町を結ぶ主要地方道「熊谷館林線」では、利根川をまたぐ新しいバイパス計画が進んでいます。橋長は約800mを想定しており、橋梁の予備設計業務は東京都中央区の建設コンサルタント「長大」が担当、2025年9月30日までの履行予定です。

現時点では橋梁設計以外の業務委託は予定されていませんが、交通の利便性と安全性を高める重要なプロジェクトです。

その他の整備事業にも注目!各地で道路・橋の再整備が進行

群馬県では、以下の事業についても2025年度から本格的に動き出します。

① 前橋長瀞線(柳瀬橋工区)老朽橋の架け替え

1930年に架設された柳瀬橋(橋長約349m・幅7.7m)は老朽化が進んでおり、道路・橋梁予備設計を委託して新たな橋へ架け替える方針です。橋の構造は鋼ポニートラス橋10連で、河川管理者と協議しながら新橋の位置を決定していきます。

② 太田桐生線バイパス整備

桐生市~太田市間を結ぶバイパスの概略設計に着手。国道50号松原橋付近から、北関東道「太田強戸スマートIC」までの約3.4kmが対象。トンネルを含むルートで地域まちづくりと連携した整備を進めます。

③ 前橋伊香保線(吉岡バイパス)延伸計画

吉岡町の宮東交差点から、渋川市のサントリー榛名工場南側まで約1.3kmの区間をバイパスとして延伸。渋川市・吉岡町のまちづくりと調和した設計を目指します。

④ 桐生伊勢崎線バイパス整備

伊勢崎市上諏訪町から鹿島町南交差点(国道462号)までの約1.6kmを整備予定。道路幅員は25mで、4車線道路に両側歩道を設ける設計です。測量・道路予備設計を2025年度に委託します。

⑤ 前橋駅~県庁の都市デザイン構想(クリエイティブシティ構想)

前橋市では、前橋駅から県庁前までの道路空間を再構築する「クリエイティブシティ構想」を進行中。2025年度は交通影響調査や基本設計が行われ、都市空間デザイン国際コンペの最優秀提案者と契約して整備が進められる予定です。

⑥ 利根川の河川改修(前橋・高崎・玉村工区)

前橋市下阿内町~昭和大橋上流までの約6kmで河川改修を計画。氾濫時の被害を最小限に抑えるため、河道掘削や築堤によって治水安全度の向上を目指します。


【まとめ】群馬県の建設プロジェクトが地域の未来を支える

今回の整備事業は、単なる道路建設にとどまらず、地域の防災・安全・快適な暮らしの実現を支える重要な施策です。今後の動向にも注目が集まります。

今後も筆者の運営する建設情報サイトでは、「群馬 建設」や「群馬 建設 ニュース」に関する情報を分かりやすくお届けしていきます。

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