群馬県片品村(村長:梅澤志洋)は、2025年度の当初予算を公表しました。一般会計予算は総額42億4,200万円となり、前年度と比べて約0.45%の増加となっています。特に注目されているのが、橋梁整備や農業用水路の改良など、村内のインフラ整備を重点的に進める内容です。
■橋の老朽化に対応|2つの橋で補修工事を実施
今回の予算では、村内にある「小川橋(鎌田地内)」および「桐の木橋(土出地内)」の橋梁補修工事費として9,000万円が計上されています。
◯小川橋の補修について
小川橋は長さ22.2メートル、幅6.4メートルの鋼製ラーメン橋で、鋼橋台を2基備えています。近年、橋脚(下部構造)にひび割れが見つかっており、主桁(橋の骨格)や床版(路面部分)の補修も必要と判断されました。
補修設計は、群馬県前橋市の技研コンサルが担当しています。
◯桐の木橋の補修について
桐の木橋は、橋長45メートル、有効幅員5.4メートルの3径間構造(3つのスパンを持つ構造)で、上部は単純RCT桁橋、下部には2基の橋台と2基の橋脚が設けられています。
この橋はすでに2024年度から補修工事が進められており、2025年度は残りの箇所の施工を発注予定です。設計は伊勢崎市のプロファ設計が担当しています。
■農業用水路の整備にも注力|5地区で小規模土地改良事業
農業インフラ整備も重点項目です。小規模土地改良事業として4,750万円を確保。村内5地区で、農業用水路の整備や貯水槽の新設などを進めます。
なかでも、上小川地区では容量20トンの貯水槽を1基新たに設置する予定で、農業者の安定的な水利用環境の整備が期待されています。
■林道の地すべり対策も計画|林道仁加又線で排水工事を実施
山間部の安全確保に向け、林道仁加又線では地すべり対策工事が行われます。施工区間は20メートル程度で、地下水を抜くために扇状に排水管を整備する工法を採用。地盤の安定化を図ります。
■その他の建設関連事業|村道改良や管理業務にも予算を確保
このほか、建設関連の予算として以下の事業が盛り込まれています。
- 道路維持事業(5路線):村道東小川越本線などでの道路改良工事。工事費は1,900万円を計上。
- 橋梁整備事業:橋梁の点検や管理業務などの委託料に1,000万円。
これらの取り組みにより、住民の安全性向上や地域の利便性確保が図られます。
今後も、群馬県内の建設動向や地域インフラの整備状況を分かりやすく伝える「群馬建設ニュース」として、こうした情報を発信してまいります。