群馬県館林市にある「館林土木事務所」で、2024年度から新たに所長に就任した栗原俊一氏。群馬県内の建設行政に長く携わってきた経験を持つベテラン職員で、館林土木事務所には今回でなんと5回目の在籍。そのうち、2021年度には技術次長として勤務しており、今回が初めての「事務所長」としての赴任となります。
「土木事務所のトップという立場は、やはり責任の重みが違います」と語る栗原氏。館林地域の公共インフラ整備において、これまで以上に重要な役割を担うことになります。
風通しの良い職場づくりと、地域に根ざした土木行政を目指して
所長としての抱負について尋ねると、「何でも気軽に相談できる、風通しの良い職場をつくっていきたい」と話してくれました。働きやすい職場環境は、良質な公共サービスの提供にもつながります。
群馬県の大型事業「ぐんま・県土整備プラン2025」がスタート
2024年度からは、群馬県全体のインフラ整備を進める「ぐんま・県土整備プラン2025」が始動。この計画の一環として、**邑楽館林地域の悲願ともいえる『県道熊谷館林線・利根川新橋のバイパス整備』**が、ついに事業化に向けて動き出します。
この事業は、
- 渋滞が頻発する幹線道路の交通量を分散
- 災害時の広域避難ルート・緊急輸送ルートの確保
といった目的を持つ、地域にとって極めて重要なインフラ整備です。栗原所長は「2029年度までの着手に向けて、準備や関係機関との調整に力を入れていきたい」と意気込んでいます。
地域に寄り添ったインフラ整備に注力
このほかにも、地元の暮らしと経済活動を支えるためのさまざまな整備計画が動いています。例えば――
- 国道122号館林バイパス整備
- 県道山王赤生田線(楠工区)のバイパス整備
- 県道麦倉川俣停車場線の歩道整備
- 県道綿貫篠塚線の電線共同溝整備
といった複数の事業が予定されており、栗原所長は「誰もが安全に移動できる環境づくりを進め、未来へつながる魅力的なまちづくりに取り組んでいきたい」と話しています。
若手職員や地元建設会社へのエールも
また、所内の若手職員たちには、「失敗を恐れずに新しい業務にもチャレンジしてほしい」とアドバイス。「職場行事などにも積極的に参加し、明るい雰囲気づくりに貢献してほしい」と呼びかけます。
さらに、地域の建設会社に対しても、「突然の気象災害や緊急工事などに柔軟に対応していただいている。地域の安全を支える存在として、大きな感謝をしている」と感謝の言葉を伝えました。
所長の“素顔”も紹介。温泉とグルメが大好き
仕事だけでなく、栗原所長にはプライベートでの趣味もあります。その一つが温泉めぐり。特に「山奥にひっそりと湧く秘湯」が好みとのこと。「いつかは、富山県の高天原温泉や阿曽原温泉に行ってみたい」と夢を語ります。
もう一つの趣味は食べ歩き。炭火焼肉や厚切りのかつ丼がお気に入りだそうで、今は「厚切り牛タン」にハマっているとか。「炭火の香ばしさがたまらない」と笑顔を見せてくれました。
栗原所長のインタビューを通して見えてきたのは、「地域に根ざした土木行政」と「人を大切にする姿勢」。群馬県内の建設業界にとっても、今後の土木事務所の動きから目が離せません。