群馬県吾妻郡嬬恋村は2025年度の当初予算を公表しました。地域の暮らしを支えるインフラ整備や公共施設の整備に重点が置かれており、「群馬 建設」に関心のある方にとって注目の内容となっています。この記事では、嬬恋村が取り組む建設関連の主な事業をわかりやすく解説します。
■ 総予算は84億円超、建設事業には約17億円を投入
嬬恋村が編成した一般会計の総額は84億1,300万円。前年より1%の減少となりましたが、そのうち建設関連の普通建設事業費には17億6,849万3,000円が充てられています。これは前年に比べて約17.3%の減となりますが、地域の生活基盤を支える複数のプロジェクトが進行予定です。
■ 新嬬恋会館(サーラ嬬恋)の整備が進行中
群馬県内でも注目されている公共施設「新嬬恋会館(通称:サーラ嬬恋)」の整備事業は2025年度も続きます。所在地は嬬恋村三原691。現在、本体工事は発注済みで、25年度は「外構工事」に着手します。予算額は11億4,682万8,000円。
外構工事では、建物周囲にアスファルト舗装を施す計画で、来館者の利便性と安全性が向上する見込みです。駐車場は、思いやり駐車スペース2台を含む約100台分を確保予定。また、U字溝の布設替えによる排水工や区画線の設置も行われる予定です。
供用開始は2025年10月上旬を目指しており、地域の交流拠点として期待されています。
■ 村道大横川北山線で法面補修工事
道路インフラの整備も進められます。村道大横川北山線(大笹地内)では、法面補修工事として防護ネットの設置を実施予定です。これは、既存のネット工を補強・延伸するもので、災害対策として重要な工事となります。
25年度予算では、この道路改築事業に7,200万円を計上しています。
■ 小規模農村整備・農地耕作条件改善事業も実施
農業関連の建設事業も多岐にわたります。村内複数箇所で、水路や農道の整備を行う「小規模農村整備事業」には7,800万円を確保。地域の農業従事者にとって、日々の作業環境改善が期待されます。
さらに「農地耕作条件改善事業」では、干俣地域での獣害防止策の設置が予定されています。イノシシやシカなどによる被害を防ぐための取り組みで、農業と建設が連携する地域課題解決型のプロジェクトです。
■ 簡易水道・上水道の整備で生活基盤を強化
今井簡易水道では、新たに配水池の築造工事を計画。老朽化と耐震性の問題から、既存の配水池を南西側へ移設する計画です。配水池はステンレス製で、容量80トン以内。さらに滅菌室の設置や機械設備の導入も予定されています。地盤改良や基礎工事、切土・盛土、種子吹付工なども実施される見込みです。
また、上水道事業では、鎌原地区にて石綿管の布設替え工事を予定。埋設から約50年が経過したφ500mmの老朽管を、耐久性の高いダクタイル鋳鉄管(φ400mm)へ更新します。25年度はまず伐木や地盤改良といった準備工事から開始し、数年かけて本格的に施工を進めていきます。
■ まとめ|群馬県内の建設動向として注目の事業群
今回の嬬恋村の2025年度当初予算には、地域の暮らしと農業・インフラを支える多様な建設事業が盛り込まれています。「群馬 建設ニュース」として、今後の進捗にも注目が集まる内容です。地域に密着した公共投資がどのように実を結ぶのか、今後も継続的に情報をお届けしていきます。