【群馬・建設ニュース】みなかみ町が2025年度予算案を発表|給食室や文化施設の改修を本格化

群馬 建設ニュース

群馬県のみなかみ町は、2025年度の当初予算案を発表しました。町内の教育・文化施設の老朽化対策や、新たな地域活性化につながる施設整備など、さまざまな建設関連事業が盛り込まれています。

特に注目されるのは、「にいはるこども園」や「カルチャーセンター」など、町民の暮らしに身近な施設の大規模改修工事です。

教育施設の環境改善へ|にいはるこども園に2億8000万円を投入

「にいはるこども園」(みなかみ町須川774-1)の長寿命化改修工事に、町は約2億8000万円を計上しました。
この改修では、すべての給食を園内で調理できるようにするため、調理室の拡張が行われます。また、照明のLED化や老朽化した箇所の補修なども実施予定です。

にいはるこども園は、2009年に旧須川小学校の校舎を活用して開園されました。建物は鉄筋コンクリート造2階建てで、延べ床面積は2,174㎡。開園から15年以上が経過し、老朽化への対応が求められていました。

カルチャーセンターも改修へ|天井の落下防止対策などを実施

「みなかみ町カルチャーセンター」(上牧1735)の改修工事には、約1億1000万円が充てられます。
施設の老朽化対策として、ホールの天井全体にネット工法を採用し、落下防止の安全対策を行う予定です。

同センターは鉄骨造と鉄筋コンクリート造の平屋建てで、延べ床面積は2,121.87㎡。ホールの固定席は350席あり、地域イベントや講演会などで多くの町民に利用されています。
改修設計は、前橋市の「福島建築設計事務所」が担当します。

新規事業として「おもちゃ美術館」も計画|木育の推進も

みなかみ町では新たに、「おもちゃ美術館」の整備も進めていく方針です。
旧新治農村改善センター(湯宿温泉2272-49)を活用し、館内の改修に加えて「木育(もくいく)」をテーマにした工房の設計も実施します。

木育とは、木に親しみ、木の良さを学ぶ取り組みのことで、地域産材の活用や子どもたちの自然教育に繋がると注目されています。
この事業には、設計委託料などとして6,985万円が予算計上されました。

道路インフラの整備・維持にも力を入れる

町では建築関連施設だけでなく、道路インフラ整備にも継続的に取り組みます。
以下のような道路関連事業も予算に組み込まれています。

  • 橋梁長寿命化事業:1億7,805万円
  • 町道真政悪戸線整備事業:9,020万円
  • 町道後閑1号幹線道路改良事業:4,580万円
  • 散水消雪施設の改修工事費:4,400万円
  • 狭あい道路拡幅整備事業:6,924万9,000円

また、道路ストック総点検・老朽化対策事業として、危険箇所の点検・補修を計画的に実施していくとのことです。

2025年度の予算規模と建設事業費の推移

みなかみ町の2025年度・一般会計の総額は157億4,000万円で、前年度より**1億6,000万円減少(前年比1%減)**となりました。

また、工事請負費は総額20億2,782万3,000円で、前年より**約5億9,000万円減(前年比22.6%減)**となっています。
工事請負費の構成比は12.9%。町の公共建設工事に占める割合としては依然として大きく、地域建設業にとっても注目すべき予算編成です。

タイトルとURLをコピーしました