群馬県千代田町(高橋純一町長)は2月17日、2025年度の当初予算案を公表した。今回の予算案では、教育環境の充実や地域の利便性向上を目的とした新規事業が複数盛り込まれている。
小中一貫校の新設に向けた取り組み
千代田町は、町内の小学校と中学校を統合し、小中一貫校を新設する計画を進めている。この事業のため、2025年度の予算案には5億1890万円が計上された。主な用途は、基本設計・詳細設計の委託や用地の取得などとなる。
統合の対象となるのは、
- 千代田中学校(赤岩1920)
- 西小学校(赤岩1755)
- 東小学校(上五箇316-1)
これらの学校は竣工から50年以上が経過しており、少子化が進む中でより良い学習環境を提供するため、新しい校舎の建設が計画されている。建設予定地の敷地面積は2万9000㎡前後を想定しており、2024年度には公募型プロポーザルにより基本計画策定事業者として「桂設計(東京都新宿区)」が選定された。2025年度内に基本計画を策定し、具体的な設計作業に入る予定だ。
東部住宅団地の拠点整備とスケートボードパークの建設
千代田町では、町の発展を支える東部住宅団地の拠点整備を進めている。具体的には、現在「ジョイフル本田千代田店(萱野813-1)」南側にある現地案内所を移転する計画だ。
移転先は「親孝行うどん(上中森1426-2)」北側の区画で、ここに事務所機能を備えた新施設を建設し、飲食店などのテナントが入るスペースも設ける。案内所の跡地については、緑化区域として公園整備を進める計画となっている。
さらに、東部住宅団地内にある「マナベインテリアハーツ群馬千代田店(萱野802-25)」西側のエリアには、スケートボードパークを建設する。計画では敷地面積2276㎡の施設を整備し、2025年度内の工事完了を目指している。スケートボードは近年、若者を中心に人気が高まっており、町の新たな魅力となることが期待される。
2025年度の予算概要
千代田町の2025年度一般会計予算は88億円で、前年度比19.5%増(+14億3700万円)となる。そのうち、普通建設事業費は6億8853万円で、前年から79.2%の大幅増額となっている。
建設関連の主な予算として、
- 生活道路の改修事業:1億850万円
- 橋梁維持事業:3390万1000円
- 公共下水道の管渠建設・改良費:1億2583万5000円
などが盛り込まれている。
また、都市計画道路の測量・設計業務委託(3100万円)や総合保健福祉センターの非常用発電設置事業(8000万円)、なかさと拠点整備事業(2000万円)、学校体育館のLED化(808万円)といった事業も計画されている。
まとめ
2025年度の千代田町の予算案には、教育環境の整備や地域の利便性向上を目的とした施策が多く盛り込まれている。特に小中一貫校の新設やスケートボードパークの建設は、町の未来を見据えた重要なプロジェクトとなる。これらの取り組みにより、千代田町の魅力向上と発展が期待される。